INTRODUCTION

“好き”を全肯定する、
無防備なラブストーリー
2022年に公開された『ちょっと思い出しただけ』では、男女のほろ苦い恋愛模様が多くの観客の共感と反響を呼び、大ヒットを記録した松居大悟監督。これまでにも『くれなずめ』や『アイスと雨音』、『私たちのハァハァ』等、 独自の視点で数々の青春を描き、若者の圧倒的な支持を得てきた。

最新作『不死身ラヴァーズ』は、10年以上に渡り温め続けてきた渾身のラブストーリー。原作は、「進撃の巨人」諫山創のアシスタントを経て漫画家デビューした高木ユーナの同名コミックで、初めて原作と出逢った時からずっと主人公の二人に強く惹かれていたという松居監督は、「完成した作品を観て、あぁやっと二人に出逢えたと思いました。今回、演じてくれた見上愛さん、佐藤寛太さんとの出逢いも含めて、これまでの時間は必要だったのかもしれません」と述懐し、ようやく制作できた喜びと共に「好きは無敵。諦めることなんてできなくて、この10年で積み上げてきたものをすべて捨てて挑みました」と作品への覚悟を語っている。

主人公・りのを演じるのは本作が初の映画単独主演となる見上愛。唯一無二の透明感とパワフルさを兼ね備えた存在感で観客を惹きつける。りのの運命の相手・じゅんを佐藤寛太、さらに青木柚、前田敦子、神野三鈴らが脇を固める。
カッコ悪くても「好き」を真っすぐに伝える大切さと無防備さから生まれる純粋なエネルギーが胸を打つ、新世代の恋愛映画が誕生した。

STORY

運命のように何度も出逢い、
想いを伝える――
「あなたのことが大好きですっ!!」
長谷部りのは、幼い頃に”運命の相手”甲野じゅんに出逢い、忘れられないでいた。
中学生になったりのは、遂にじゅんと再会する。
後輩で陸上選手の彼に「好き」と想いをぶつけ続け、やっと両思いになった。でも、その瞬間、彼は消えてしまった。
まるでこの世の中に存在しなかったように、誰もじゅんのことを覚えていないという。
だけど、高校の軽音楽部の先輩として、車椅子に乗った男性として、バイト先の店主として、
甲野じゅんは別人になって何度も彼女の前に現れた。その度に、りのは恋に落ち、全力で想いを伝えていく。
どこまでもまっすぐなりのの「好き」が起こす奇跡の結末とは――。

INTERVIEW

見上愛さん
――原作を最初に読んだ時にどのような印象を持ちましたか?
こんなに真っ直ぐな恋愛漫画があるんだ!と思いました。でも、途中から「実は……」という展開になるので、読んでいて騙される気持ちになるのがすごく面白くて。松居監督が監督だけでなく脚本にも入られると聞いた時に、「松居監督の作品っぽいな」ってすごく感じました...
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佐藤寛太さん
――原作を最初に読んだ時にどのような印象を持ちましたか?
「なんだろう!?」の連続で面白かったです。次から次へと想定外のことが起こりまくるので、「これは何なんだ!?」と思いながら読み進めました。松居監督が「ずっとあたためていた企画」と言っていたので、思い入れが強いんだなと思って原作を読ませてもらいました...
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松居大悟監督
――10年越しの企画がついに映画化となりました。
原作との出会いを教えてください。
2012年に『アフロ田中』という長編映画でデビューをして、その次の『男子高校生の日常』(13)も男たちの群像ものを描き、今後はどういう作品をやっていきたいかと考えていた中で、まだ連載中だった『不死身ラヴァーズ』に出会いました...
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CAST

見上愛/長谷部りの
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佐藤寛太/甲野じゅん
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青木柚/田中
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前田敦子/花森叶美
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神野三鈴/じゅんの母親
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STAFF

監督・共同脚本
松居大悟
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脚本
大野敏哉
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ORIGINAL

原作
高木ユーナ
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MUSIC

音楽/主題歌
澤部 渡(スカート)
「君はきっとずっと知らない」
(PONYCANYON / IRORI Records)
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見上愛さん
――原作を最初に読んだ時にどのような印象を持ちましたか?
こんなに真っ直ぐな恋愛漫画があるんだ!と思いました。でも、途中から「実は……」という展開になるので、読んでいて騙される気持ちになるのがすごく面白くて。松居監督が監督だけでなく脚本にも入られると聞いた時に、「松居監督の作品っぽいな」ってすごく感じました。
松居監督は“童貞”を描くのが上手というか、「バカばっかやって楽しいぜ!」という男子校のノリみたいなものを描くのがすごく上手な方だと思います。漫画のじゅんのキャラクターにもその要素が見えたので、そこが面白くもあったし、松居監督の作風と合うんだろうなと思いながら読んでいました。
――今回演じた“長谷部りの”は、どんな人物だと思いますか?
すごくかわいい子だなと。自分だったらこんなにストレートに「好き」ということを伝え続けられないです。諦めずに伝えていくって、とても難しいことだと思うんですけれど、それを素直な気持ちで行っているところも素敵だなと思いました。
誰かを好きでいることで、りのは自分のことを好きになれている気がして、そこが魅力でもあるのかなと思いました。
――りのに共感できるところは?
私は、好きなアニメや趣味に関しては、「好き」って言って突っ走れますが、なかなか人に対しては「大好き!」とか、恥ずかしくて言えないんです。でも、そういった「好き」っていう気持ちの本質の部分は共感できます。りのが恋に突っ走っていた中高生から、大学生になって恋がうまくいかなくて傷つく経験をしていくにしたがって、段々と自分に似ているような気がしてきたんです。人と出会って喋るのがちょっと億劫というか、怖がってしまうようなところ、それでもひとつ壁を乗り越えたら、人と距離を詰めていけるみたいなところも、自分と似ているのかもしれません。
――松居監督の演出で印象的だったことは?
常に「まずはやってみて」という感じでした。本番を撮った後でも、「今どういう気持ちだった?」とか、「ここってどういう風に考えてやった?」みたいに、「こうしてほしい」ということではなく、質問してくださるんです。まずは私の気持ちを聞いてくださってから、「じゃあ、次こういう風な気持ちを強くしてみて」とか、「僕はこの脚本のここの部分をこういう風に捉えてるけど、どう?」と、常に話し合いながら、色々決めていくっていう演出スタイルでした。
そのおかげで、こちらもぶつけていきやすいというか、言葉だとうまく説明できないことも一回やってみると「私、多分今こういう風に思ってやったんだな」と分かるので、すごく演じやすかったです。
――松居監督や高木ユーナ先生からかけられて嬉しかった言葉はありますか?
初号試写を観終わった時に、「同じ時代に生まれてきて、俳優をやってくれてありがとう」と言われて、泣いちゃいそうになりました(笑)。そうしたら、そこにいらっしゃった原作者の高木ユーナ先生も「本当に同じ時代に生まれてきてくださってありがとうございます」って。先生が原作を描かれたのは、10年前だったので、「その時だったら出演者の皆さんはきっとこの役にふさわしい年齢じゃなかったと思うから、今この時にやってくださってありがとう」と言っていただいたのが、すごく印象に残っていますし、今後もきっと忘れないと思います。
佐藤寛太さん
――原作を最初に読んだ時にどのような印象を持ちましたか?
「なんだろう!?」の連続で面白かったです。次から次へと想定外のことが起こりまくるので、「これは何なんだ!?」と思いながら読み進めました。松居監督が「ずっとあたためていた企画」と言っていたので、思い入れが強いんだなと思って原作を読ませてもらいました。
先輩の町田啓太さんに「今、何の仕事をしているの?」と聞かれた時に、松居監督の作品で原作は『不死身ラヴァーズ』だと伝えたら、「俺、大好きなんだよ!いいな!」と言われたのを覚えています(笑)。
――甲野じゅんを演じるにあたり
僕が演じる甲野じゅんは、様々な甲野じゅんとして存在するので、じゅんでありながらも違う役を何役も演じるということになります。演じるにあたっては、いろいろな正解があるんだろうなと思っていました。全く違う人物として完璧に演じ分ける人もいるだろうし、僕みたいに同じじゅんに見えながらも“バージョン違いのじゅん”みたいな、「こっちに行った場合はこのじゅん、こっちの場合はこのじゅん」のように演じる人もいるだろうし。僕は、自分がやりやすいところをベースにしたところもあるかもしれませんが、「自分がもしこう進んでいたら、こうなっているのかな」という延長で役を作っていきました。
――松居監督の現場の雰囲気は?
淡々とされている印象でした。泣きのシーンとか感情的になるシーンとか、もちろんアツく大事に撮られているんですけれど、平気で「じゃあ、もう一回」と言う感じもあって。
松居監督の水準を超えたいし、期待に応えたいなと思わせてくれるような現場でした。
――松居監督や高木ユーナ先生からかけられて嬉しかった言葉はありますか?
高木先生は現場にも来てくれて、初号試写も観に来てくれました。試写の後に、僕がいつもみたいにふざけた感じで「どうでした?」って感想を聞きに行ったら、「本当に人生で一番幸せな日で、こんなに幸せなことはないです」って泣いていらっしゃって。松居監督とは原作を描いている時からお世話になっていたそうで、構想から10年かかったことへの想いを語っていましたね。それを松居監督と見上愛さんと青木柚くんと4人で聞いていたんですが、その時に松居監督も「嬉しいな、良かったな」と共感されていたので、それを聞けて嬉しかったです。
松居大悟監督
――10年越しの企画がついに映画化となりました。
原作との出会いを教えてください。
2012年に『アフロ田中』という長編映画でデビューをして、その次の『男子高校生の日常』(13)も男たちの群像ものを描き、今後はどういう作品をやっていきたいかと考えていた中で、まだ連載中だった『不死身ラヴァーズ』に出会いました。 最初は「両想いになると消えてしまう?」というところに興味を持ちましたが、読んでいくうちにすごい生命力を感じたんです。原作者の高木ユーナ先生ともお会いして、数年ほど当時の制作チームで開発を進めたのですが、色々あって途中で頓挫してしまいました。とてもいい台本になったと自分では思っていたので残念でしたが、企画というものは成立するほうが少ないものなので、「仕方ない、次頑張ろう」と思って日々を過ごしていました。しかし、途中で進まなくなる企画は多いし、その中で忘れていくものも多いけれど、なぜか『不死身ラヴァーズ』だけは、自分の中からいなくならなかったんです。
――松居監督の中で『不死身ラヴァーズ』への思いが消えなかった理由は?
「長谷部りの」と「甲野じゅん」に会いたかった、本当にそこに尽きます。この作品に関していうと、この世界の中にいる、りのとじゅんというキャラクターの存在が大きすぎて、自分の中からいなくならなかった。りのとじゅんに「いつか会いたい」という思いがあったからだと思います。
――脚本を共同で担当された大野敏哉さんとは、どのように進めていきましたか?
僕は、大野さんが脚本を担当した『私の優しくない先輩』(10)という映画が、震えるくらい好きなんです。 “セカイ系”という言葉だとちょっと古くなりますが、「君を好きなことで、世界はかんたんに全部変わる」みたいな。大野さんはアニメもやられていることもあり、リアリズムではない方法で、軽やかで切なく、闇があるのに明るくて、なにより規範からはみ出るほど生き生きとした人物の愛情賛歌みたいなものが描かれていた。当時、愛情や愛というものを「怖いもの」だと思っていた僕は、あの作品を見てすごく許してもらえたような気がしたんです。『不死身ラヴァーズ』をやるなら大野さんと一緒に作れたらとオファーをしました。

頓挫していた企画を再度動き出そうとした時に、改めて大野さんと話をして、時間を経たことで表現の仕方がちょっと古くなってしまっていることと、大事なのは未来でも過去でもなくて、“今”。「今この瞬間を生きているということが、すごくこの時代に必要なことだよね」ということを共有しました。
――劇伴と主題歌をスカートの澤部渡さんにオファーされた理由は?
澤部さんに劇伴を、できたら主題歌もやってほしいと最初にご相談した時に、「主題歌は『C7』ですよ。絶対に僕じゃない」とおっしゃっていただいたことが、すごく映画のことを愛してくださっている感じがして信じられて、是非やってもらいたいと思いました。

実際にお願いできることになったら、観ている人の感情を追い抜かないで寄り添うような音楽で。主題歌は作らないと思っていたので、いきなりその音源が届いたときは嬉しかったです。映画を包み込むような劇伴音楽を作ってくれた人が、主題歌も歌ってくれるなんて最高ですよね。最後の最後に追い抜いて、歌が未来に向かってるような気持ちになったし、お客さんに最後どんなふうに届くだろうと楽しみになりました。
見上愛/長谷部りの
2000年10月26日生まれ、東京都出身。
2019年にデビュー以降、映画、ドラマ、舞台、CMと幅広く活躍。21年、ドラマ「きれいのくに」(NHK)に出演し、注目を集め、同年に映画『衝動』(土井笑生監督)でダブル主演を務めた。近年の主な出演作に、映画『異動辞令は音楽隊!』(22/内田英二監督)、『レジェンド&バタフライ』(23/大友啓史監督)、MBS主演ドラマ「往生際の意味を知れ!」(23)、『658km、陽子の旅』(23/熊切和嘉監督)、「幽☆遊☆白書」(23/ Netflix)、「春になったら」(24/KTV・CX)、大河ドラマ「光る君へ」(24/NHK)、『すべての夜を思いだす』(24/清原惟監督)などがある。
ずっと観ていて、何度も心動かされた松居大悟監督の作品に出演することが出来て、とても光栄です。
高校生時代、お休みの日はTSUTAYAで松居さんの作品を借りて1日中観ていました! 当時の私が知ったら、気が動転して家中走り回っていたと思います(笑)
りのの真っ直ぐで屈託のない"好き"という気持ちが、目の前のじゅんくんに、そして観てくださる方々に伝わるように、がむしゃらに生き抜いた撮影期間でした。
そしてそのりのを、あたたかい座組の皆さんに見守って頂いた大切な日々でした。
私自身も、りのというキャラクターやこの作品自体に救われた部分があります。
ついつい、器用に上手に生きたくなってしまうけれど、不器用で下手くそでも一生懸命生きていれば万々歳だな、と。好きという気持ちは偉大だし、とんでもないエネルギーを秘めているんだな、と。
なので、ハッピーな方はもちろん、ちょっと最近お疲れの方や、元気不足の方にも届いて欲しい作品です。
是非、公開を楽しみにお待ちください!
佐藤寛太/甲野じゅん
1996年6月16日生まれ、福岡県出身。
2014年に「劇団EXILEオーディション」に合格し、15年に「劇団EXILE」に正式加入。同劇団の公演「Tomorrow Never Dies 〜やってこない明日はない〜」(15/作・演出:上條恒)で初舞台を踏む。主な出演作に、初主演を務めた『イタズラなKiss』シリーズ(溝口稔監督)、『いのちスケッチ』(19/瀬木直貴監督)、『花束みたいな恋をした』(21/土井裕泰監督)、『軍艦少年』(21/Yuki Saito監督)、ドラマ「あせとせっけん」(22/MBS)、舞台「怖い絵」(22/作・演出:鈴木おさむ)、「サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-」(23/演出:白井晃)、『正欲』(23/岸善幸監督)、舞台「鴨川ホルモー、ワンスモア」(24/演出:上田誠)など。
身体の底からエネルギーが漲って、全能感に脳が酔いしれる。
目に映る全てが美しく、吸い込む空気は幸せに満ちていて、生きてることを全身で実感する。きっと恋に落ちることは魔法にかけられるということだ。

笑うとパッと華が咲いたように輝く、
長谷部さんのまっすぐな眼差しがとても素敵で、目が離せなくて。
いつもどう接して良いか分からなくて、
でも一緒にいたくて、居心地が良くて。

松居さんがつくる世界が大好きだから、期待に応えたくて。
友達のお兄ちゃんみたいに接しやすいけど、
現場では淡々ともう一回って言うし、
台本を読んでも分からなくて、
現場になっても分からなくて、
何が違うんだろ。大丈夫かな。
なんて思いながらも一緒に仕事ができてるのが、嬉しくて、嬉しくて。

理想と現実の果てしない差を生きる僕たちは、ものすごくダサくて、ありえないほどカッコ悪い。いつだって僕には、分からないことが分かっただけで、
自分と相手との境界線でどこに線をひいたらいいのか、正解なんて来る日は無いのかもしれない。

最後に全力疾走で会いたい人のもとへ向かったのはいつだろう。
どこまで行っても初心者な僕たちは、みじめに失敗して傷ついて、悔やみきれなくて、それでも立ち上がるしかなくて。
何度でも立ち上がるしかなくて。
エンドロールが終わったとき、思い浮かんだ相手に駆け出したくなる。
初めてこの作品を観た時、未だかつて無いほど恥ずかしくて、言葉が出ませんでした。
僕はこれから先、この映画に救われつづけて何度も立ち上がる手がかりにしたいと思います。
青木柚/田中
2001年2月4日生まれ、神奈川県出身。
2016 年、『14の夜』(足立紳監督)で映画デビュー。ダブル主演を務めた『うみべの女の子』(20/ウエダアツシ監督)での演技が高く評価され、毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞にノミネートされた。
主な出演作に、『アイスと雨音』(18/松居大悟監督)、『暁闇』(19/阿部はりか監督)、『MINAMATA -ミナマタ-』(21/アンドリュー・レヴィタス監督)、『スパゲティコード・ラブ』(21/丸山健志監督)、「きれいのくに」(21/NHK)、連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(21-22/NHK)、Amazon Original ドラマ「モアザンワーズ/More Than Words」(22)、『はだかのゆめ』(22/甫木元空監督)、「往生際の意味を知れ!」(23/MBS・TBS)、「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(23/NTV)、『なぎさ』(23/古川原壮志監督)、『神回』(23/中村貴一朗監督)、『まなみ 100%』(23/川北ゆめき監督)、『The Night Before 飛べない天使』(23/堀井綾香監督)などがある。
前田敦子/花森叶美
1991 年7月10日生まれ、千葉県出身。
アイドルグループ「AKB48」の第1 期生として2012年まで活動。卒業以降は、テレビドラマや映画、舞台に多数出演。主演映画『旅のおわり世界のはじまり』(19/黒沢清監督)、そして『町田くんの世界』(19/石井裕也監督)にて、第43 回山路ふみ子映画賞女優賞を受賞。近年の出演作に、映画『コンビニエンス・ストーリー』(22/三木聡監督)、『もっと超越した所へ。』(22/山岸聖太監督)、『そして僕は途方に暮れる』(23/三浦大輔監督)、『あつい胸さわぎ』(23/まつむらしんご監督)、ドラマ「育休刑事」(23/NHK)、「かしましめし」(23/TX)、「季節のない街」(23/ Disney+)、「彼女たちの犯罪」(23/NTV)、『一月の声に歓びを刻め』(24/三島有紀子監督)など。
神野三鈴/じゅんの母親
1966年、神奈川県出身。1991年、NHK大河ドラマ「太平記」で女優としてのキャリアをスタートさせ、翌92年に「グリーン・ベンチ」で初舞台を踏む。以降、国内外の演出家や映画監督に難役を任され、チェーホフ、テネシー・ウィリアムズ、別役実らが紡ぐ伝説的戯曲にも出演。舞台「三谷版 桜の園」(12/三谷幸喜演出)、「組曲虐殺」(12/栗山民也演出)で第 47 回紀伊国屋演劇賞個人賞、「マクベス」(19/演出:V・ベリャコーヴィッチ)、「組曲虐殺」(19/演出:栗山民也)で第 27 回読売演劇大賞最優秀女優賞、「All My Sons」(20/演出:詩森ろば)で第 28 回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。近年の主な出演作に映画「37セカンズ」(20/HIKARI監督)、「LOVE LIFE」(22/深田晃司監督)、「百花」(22/川村元気監督)、ドラマ「マイファミリー」(22/TBS)、「ダブル」(22/WOWOW)、舞台「メアリー・ステュアート」(15/演出:マックス・ウェブスター)、「ダディ」(22/演出:小川絵梨子)など。雑誌「大人のおしゃれ手帖」(宝島社)にてエッセイ「ひとつひとつ」連載中。
監督・共同脚本 松居大悟
1985年11月2日生まれ、福岡県出身。
劇団ゴジゲン主宰。12年、『アフロ田中』で長編映画初監督。枠に捉われない作風は国内外から評価が高く、活動は多岐に渡る。「バイプレイヤーズ」(TX)シリーズを手掛けるほか、J-WAVE「RICOH JUMP OVER」ではナビゲーターとして活躍、20年には自身初の小説「またね家族」を上梓。映画『ちょっと思い出しただけ』(22)は、男女のほろ苦い恋愛模様が多くの観客の共感と反響を呼び、大ヒットを記録。ファンタジア国際映画祭2022で部門最高賞となる批評家協会賞、第34回東京国際映画際にて観客賞とスペシャルメンションを受賞した。

〔劇場公開作品〕
2014年 『スイートプールサイド』
2015年 『ワンダフルワールドエンド』
2015年 
『私たちのハァハァ』
2016年 『アズミ・ハルコは行方不明』
2018年 『アイスと雨音』
2018年 
『君が君で君だ』
2020年 『#ハンド全力』
2021年 『バイプレイヤーズ 〜もしも100人の名脇役が映画を作ったら〜』
2021年 
『くれなずめ』
2022年 『ちょっと思い出しただけ』
2022年 
『手』
10年近く暗がりにいたのは、このふたりに出会うためだったんだなと思います。
この出会いが明るいところへ連れてってくれました。
そして高木ユーナ先生、お待たせしてしまってすみません。
"りの"と"じゅん"にようやく会えました。
みんなも会ってほしいです。
脚本 大野敏哉
1969年生まれ、愛知県出身。
劇団東京ヴォードヴィルショーの若手作家としてデビュー後、ドラマ『世にも奇妙な物語』、映画『シムソンズ』(06/佐藤祐市監督)、『私の優しくない先輩』(10/山本寛監督)、『海月姫』(14/川村泰祐監督)などの脚本を経て、2011年以降は「スイートプリキュア♪」「つり球」「ガッチャマンクラウズ」などアニメ脚本を手掛け、2013年、『都立桜の台高校帰宅部』で小説家デビューを果たす。最近の脚本作品は、アニメ「約束のネバーランド」「86-エイティシックス-」「シャドーハウス」「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」「無職転生」「<小市民>シリーズ」、映画『長いお別れ』(19/中野量太監督)など。
(松居監督のコメントにもありましたが)「不死身ラヴァーズ」のラッシュを観た時、りのが歌っている劇中曲こそこの世界の主題なのでは?と考えてしまい、実際にその曲の方が相応しいのではないか、と提案してしまったぐらいなのですが、監督から「その曲がエンディングだと、りのの物語になりすぎる」と言われた時に腑に落ちたのでした。
りのでありながら、りのになりすぎず、物語を包めるような曲を書くのはとても気の張る作業でしたが結果的にすこし不思議で噛み応えのあるポップ・ソングを投げることができて今(というか曲ができてからずっと)、私は本当に嬉しい気持ちでいます。
主題歌・劇伴 
澤部 渡(スカート)
2006年、澤部渡のソロプロジェクトとして多重録音によるレコーディングを中心に活動を開始。10年、自身のレーベル、カチュカ・サウンズを立ち上げ、1stアルバム『エス・オー・エス』をリリースし、活動を本格化。16年にカクバリズムからリリースしたアルバム『CALL』が全国各地で大絶賛を浴び、17年にはポニーキャニオンからメジャーデビュー。スカート名義での活動のほか、ギター、ベース、ドラム、サックス、タンバリンなど多彩な楽器を演奏するマルチプレイヤーとしても活躍。多数のアーティストのライブでサポートを務めるほかスピッツや鈴木慶一のレコーディングへの参加や数々のアーティストへ楽曲提供も行う。また、数々のアニメーション作品、映画、ドラマの劇伴制作に携わり、更にマルチプレイヤーとしてライヴやレコーディングに参加するなど、多彩な才能、ジャンルレスに注目が集まるシンガーソングライターであり、バンドである。
原作 高木ユーナ
「進撃の巨人」諫山創のアシスタントを経て、2012年、「ケガ少女A」で第88回週刊少年マガジン新人漫画賞で佳作を受賞。同年、マガジンSPECAL(講談社)にてデビュー。別冊少年マガジン(講談社)で初連載作となった「不死身ラヴァーズ」では、溢れる熱量と疾走感で唯一無二の恋愛を描き、話題を集める。ヒバナ(小学館)にて連載された「ドルメンX」では、全力で“アイドル”を目指す男子たちを描き、第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品に選出された。
「不死身ラヴァーズを映画にしたい」松居監督にそう言われたのはもう10年以上前になります。
それからずっと…連載が終わっても…松居監督は不死身ラヴァーズの事を大切に考えてくださってました。
私以上に作品を愛してくださっている監督の不死身ラヴァーズ…最高にならないわけがなく、初鑑賞中はあまりの素晴らしさに自分の血が沸騰する音が聞こえました。
10年の月日がかかりましたが、これはこの作品が見上さんと佐藤さんに出会うために必要な月日だったと思います。これ以上のキャスティングは本当にありません。
また映画では原作と男女が逆転しています。元より私の描いた不死身ラヴァーズも性別に拘りはなく、甲野と長谷部が男女、女男、男男、女女、虫になろうが花になろうが魂が二人でさえあれば不死身ラヴァーズなので男女逆転は全く違和感ありませんでした。
この映画でまたこうして甲野と長谷部、そして田中に会えて本当に幸せです。